結婚指輪のメンテナンス
公開日:2020.06.15
毎日身につける結婚指輪は、知らないうちに傷ついたり歪んだりしていくもの。しかし、適切なメンテナンスを行えば、その美しさを長く保つことができます。
メンテナンスと言うと、購入店舗に持ち込んで専門家にしてもらうような、大掛かりなものをイメージしてしまうかもしれません。
しかし、今回ご紹介するのは結婚指輪の利用者自身が自宅でも手軽にできる「お手入れ」の方法です。すでに結婚指輪を持っている方はもちろんのこと、「これから買う予定」という方もぜひご覧ください。
まず結婚指輪のメンテナンス方法にはどういったものがあるのか、大まかな分類についてご説明します。
結婚指輪のメンテナンス方法は大きく分けて4種類です。表面についた汚れや傷を落とす「クリーニング」、サイズの違和感を調整する「サイズ直し」、歪みを調整する「変形直し」、そしてリングに石を固定している爪を調整し直す「石留め」があります。
これらのうち、最初のクリーニング以外の3つは素人には難しく、専門店でのメンテナンスが必要です。とはいえ、そう頻繁に必要なものではないので安心してください。
頻度という面から言うと、最も重要なのが残る「クリーニング」です。ここからは自宅でも簡単にできるクリーニングの方法を具体的にご紹介していきましょう。
自宅でできる結婚指輪のお手入れには「浸け置き洗い」と「磨き直し」という2つの方法があります。それぞれ用意するものと落とせる汚れの種類が異なるため、汚れ方に応じて適切に組み合わせてください。
中性洗剤での浸け置き洗いは、結婚指輪の表面についた汚れを落とすお手入れの方法です。やり方はとてもシンプルで、マグカップや小さな空き瓶などの容器に軽く水を入れ、中性洗剤を数滴垂らして外した指輪を入れておくだけ。たったのこれだけで、モノの数分で表面についた汚れが浮き上がってきます。
汚れはキッチンペーパーや清潔なタオルなどで丁寧に拭き取り、水で洗い流せばOK。表面の水分を拭き取って終了です。
とても簡単な浸け置き洗いですが、ダイヤモンド・プラチナ・ゴールドなど水に強い素材の場合は有効なお手入れですが、それ以外の水に弱い素材の場合は行わないようにしてください。お手入れが原因でかえって指輪の寿命を縮めてしまうことに繋がりかねません。
指輪の磨き直しは、表面についた傷を落とすお手入れの方法です。ジュエリークロスという、磨き直しのために作られた研磨剤入りの布を使用します。デパートのアクセサリー売り場や、日用品雑貨店、ドラッグストアなど身近な場所で簡単に手に入るので事前に調達しておいてください。
やり方は簡単で、ジュエリークロスに研磨剤をつけて結婚指輪を磨くだけ。みるみるクロスが黒くなっていきますが、これは研磨剤によって指輪表面の傷が研磨された証です。
ジュエリークロスは素材によっていくつか種類があるので、自分の結婚指輪に合ったものを選ぶようにしてください。誤った種類のジュエリークロスを使用すると結婚指輪を傷つけてしまう恐れがあります。
また、ダイヤモンド以外の石を使用している場合も、ジュエリークロスによって傷ついてしまう恐れがあるので注意してください。気になる場合は販売店に磨き直しの方法について確認しておくのがおすすめです。
自宅でできるお手入れの方法を学んだ後は、結婚指輪をできるだけ長い間、きれいに保っていくためにどんなことに気をつければよいかを確認していきましょう。
自宅でできるお手入れを一度でもやってみればわかると思いますが、結婚指輪は一見きれいに見えたとしても、日常生活の様々な場面で知らないうちに傷つき、汚れているものです。たとえば、ちょっと手を家具にぶつけたときや、何気なく水や油がついたものをさわってしまったときなど、無意識のうちに小さな傷や汚れが少しずつ積み重なっていることがあります。
そもそもメンテナンスが必要になるのは、結婚指輪が傷ついたり、汚れたりしてしまうのが原因なので、できる限り結婚指輪を大切に扱い、不要な傷や汚れがつかないよう気を配ることが大事です。
具体的には、洗剤などが手につく恐れがある料理や掃除の場面では結婚指輪を外す、スポーツなど激しく体を動かすときは結婚指輪をつけない状態でする、などの点に気をつけましょう。指輪をこまめに取り外すのが難しい場合は、ゴム手袋や軍手などをつけて表面を保護するのもいいでしょう。
また、重いものを持つときなど、アクシデントが起きやすい場面でも結婚指輪は外しておくのが無難です。日常生活の中で「結婚指輪が傷つきそうなシチュエーションでは着用を避ける」というのがポイントです。
冒頭でご紹介したように、結婚指輪のメンテナンス方法はいくつも種類がありますが、そのうちのクリーニング(「浸け置き洗い」と「磨き直し」)は自宅でもできます。もちろん、すべての汚れと傷を落としきれるわけではありませんが、これらを定期的に行うだけでも結婚指輪を長くきれいに保つことができます。
頻度の目安としては、だいたい1ヶ月に1回程度は浸け置き洗いを行ったほうがいいでしょう。汗を掻く場面が増える夏場などには、もう少し頻度を上げてもいいかもしれません。
たとえパッと見たときに以上が見られなかったとしても、年に1回程度は専門店で結婚指輪の状態を確認してもらったほうがいいでしょう。本人が意識していないだけで、形の歪みや石を留めている爪が取れかけているなど、本格的なメンテナンスが必要な場合もあるからです。
以上のポイントに気をつければ、結婚指輪はその美しさを長く保つことができます。これから購入する方も、すでに購入した方も、一度販売店で適切なメンテナンスの方法を聞いておくといいでしょう。
新型コロナウイルスの影響により自宅で過ごす時間が増え、家族との向き合い方も見つめ直している方も多いはず。結婚指輪のお手入れを、家族との絆を深めるきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
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